高気密・高断熱住宅「回遊する家」新築後1年目の光熱費、ガス住宅とオール電化住宅の比較

■「回遊する家」光熱費(2008~2009年)グラフと表
新築後1年目の光熱費を公開します。
グラフと表はクリックで拡大します。

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■「回遊する家」の建物概要
建築場所:新潟県新潟市
設計・監理:アトリエジニアス建築設計事務所
発注方式:オープンシステム分離発注
竣工年月:2008年7月
家族構成と入居年:
     2008年8月  家族4人(夫婦+子ども2人)
     2009年4月~出産のため家族5人
構造:在来木造(+構造合板張り) 外壁通気工法
敷地面積:50.66坪
延床面積:総二階建て48.32坪

・高気密・高断熱住宅
サッシ:断熱ペアガラス複合サッシ(YKKエピソード)
断熱材:セルローズファイバー吹込55kg/m3
気密性能:
構造合板張り後・工事中の測定(壁・天井断熱工事前)
実測C値=1.4cm2/m3
断熱・内装工事後はさらに気密性が良くなったと考えます。

・ガス併用住宅
熱源:エコジョーズ24号フルオート
暖房形式:ガス温水ファンヒーター
      ガス衣類乾燥機愛用
ガス契約種:家庭用セントラルヒーティング(湯とりプラン)
電気契約種別・容量:従量電灯B 60アンペア(通常のプラン)

■「回遊する家」の住まい方(2008~2009年)

9月~10月:
ガス衣類乾燥機活躍。
テレビの買い替えによる、電気料金UP
多灯式の間接照明は、直接照明よりは電気代UP
エアコンはあまり使わず、風が南北東西に抜け快適。

11月~3月:室内温度20~22度 室内湿度40~50%

窓を締め切り、ほぼ24時間換気のみでの換気に頼る・・・
でも空気が家中を回遊し、温度湿度が保たれ快適でした。
ガス温水ファンヒーターの活躍により、ガス料金UP
湯とりプランによる割安料金適用期間(11月~5月)。
新潟は冬季の天候が悪く、
照明をつける時間が早まり、電気料金UP要因

4月~5月:室内温度25度
長女が幼稚園に入園後、インフルエンザや風邪を連発。
新生児がいるため室内温度を高め(25度)に保ちました。
洗濯回数が増え、ガス衣類乾燥機も活躍。
そのため、4月5月のガス暖房費がUP

6月~8月:
冷夏のため、エアコンは数日しか使用しませんでした。
→電気料金DOWN要因
     
  
■ガス併用住宅とオール電化住宅の比較
小さな子どもの寝相が悪いこと
2009年4月に出産のため、快適度重視で
「光熱費の節約はできません」でした。
その辺割り引いて?お考えください^^;

新潟のオール電化住宅と比較すると・・・
ガス併用住宅(我が家)は、大体月5000円程度、
年間6万円程度、ランニングコストが高いです。
参考データ:クマキ工務店さん「オール電化住宅電気代」

しかし、ガス住宅とオール電化住宅の
イニシャルコストの差が60万円以上の概算
(アトリエジニアス建築設計事務所の提供資料)でした。
なので、年間6万円のランニング差で計算すると・・・
イニシャルとランニングのトータルコストは
10年累計でトントン
ということになります。

ガス機器もオール電化機器も耐用年数10年ですので
本当に、トントンということになります。

(また、オール電化で60万円分、イニシャルが増えるなら、
その分、住宅ローンが重くなるということ。
住宅ローンを増やして、60万円を多く借りると、
金利が2%で30年返済で計算→約80万円の支払いが必要です。
もし金利が3%で35年返済で計算→90万円以上の支払いが必要!
イニシャルコスト増加による住宅ローン増加分考えると、
オール電化は、経済的にデメリット・設備故障リスクなどの
負担がガス住宅より、かなり多くなります。)


「ガス住宅とオール電化住宅、
どちらが得かという議論」
はありますが、
どちらを選んでも・・・
「実際トータルコストはあまり変わらない」のです。

・ガスorオール電化の議論よりも重要な「断熱・気密」
気候・高気密・高断熱・サッシの種類・間取り・住まい方が
コストが変化する要因として強いでしょう。

新潟市の気候では、オール電化にするために、
断熱材やサッシのレベルを下げるなど、
気密性や断熱性を下げるのは、
最も不経済で、コストメリットがでないものと思われます。

予算が限られている中でも、
最優先されるのは、断熱性・気密性で
それを充実させてから、ガスorオール電化、
どちらが良いか検討することをオススメします。

特にサッシからの熱損失は大きく、
サッシの結露は、カビの温床となり家の寿命に直結します。

YKKエピソードのレベルでは、
室内温度20度・室内湿度40~50%に保った
新潟市の冬型気候では、結露は発生しませんでした。

新居での冬は、結露が発生しなかったので
窓を拭く必要がなく、サッシ周りがキレイで
家の掃除がとても楽になりました。
しかし、やはり冬場サッシからの冷気・熱損失は感じました。
もっとレベルを上げても良かったかもと思っているのが
サッシの断熱性能です。

高断熱・高気密にすると、家の温度や湿度を快適にし
温度差を無くし、温度のバリアフリー状態に保つのが
オール電化にしても、ガス住宅にしても、
どちらにしても、経済的に簡単に実現できます。


・なぜガスを選んだか
ちなみに設計事務所さん提供の概算資料では、
もうちょっとガス住宅の分が悪く
4年でオール電化の合計額の方が割安になる・・・
というシミュレーションでした。
(設計事務所さんは、ガス住宅だけでなく、オール電化住宅も薪ストーブも・・・外断熱も内断熱も経験されています。建て主の要望・コストのバランスにより、様々な住宅をシミュレーションし、提案してくれます)
それでも、私達がガスを選んだ理由は・・・
家族が家にいる時間が長いからです。

例えば、日中、あまり家にいないのなら
深夜早朝に、まとめて割安な電気を使う
オール電化の方が得になるでしょう。

日中、家に誰かいて、好きな時に家事するなら
ガス住宅の方が、よりメリットがあるでしょう。

ガスは、すぐ温風を得られるので、温まりやすく
寒い地域では、ガスの方が向いているかもしれません。

なお、日本海側気候など、雨天の多い地域では
せっかくガスを入れるなら、
ガス衣類乾燥機の導入を強くオススメします。
すごく快適ですので。

あとは、好みです・・・
私は、機械からの電磁場や機械音が苦手なので
IHや電磁場というものに抵抗があります。
また、オール電化の給湯器エコキュートは、
室外機がエアコンのようなファンになっているので
深夜運転すると「低周波音」が気になる人もいるとのこと。
エコだけど「低周波音」の悩み:読売新聞

やっぱり、ガスの方が好きなんです^^;

高気密・高断熱住宅ならば、
少ないエネルギーで温度を保つことができるので、
ガス・電化どちらにしても、光熱費はお得です。

ガスとオール電化どちらが良いか?という議論には、
どちらの方が、その地域や生活スタイルに合っている?
どちらの方が、好み?・・・ということを
自分自身に聞いてみるのが一番と思います。


■付録(証拠データ)
2009年の分のレシートは残していますので、
気になる方は合わせて、ご覧ください。
クリックで大きくなります。

それとガスの方は、6月分を紛失してしまいましたが、
7月分の先月分を見れば明らかです。
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この記事へのコメント

mercy
2009年09月01日 21:48
ほほー。なるほどねぇ。
ノンさんは家にいらっしゃる時間が長いので、どうしても光熱費は高めになるのでしょうが、それにしても冬はとっても寒い新潟でこの数字は、やはり断熱と気密がしっかりしているということですね。7月なんてもう少しで1万円切りじゃないですか。スゴイ!
冬場の湿度が快適なのは、やはりセルロースファイバーの調湿効果が絶大なんでしょうね。
ガス併用vsオール電化、それぞれのメリットデメリットを理解して採用することが大切かと思います。そのへんの情報は少しネットで調べれば氾濫していますので、便利でもあり、迷いもしますよね~。
ノン
2009年09月01日 22:23
mercyさん、気合の入ったコメントをありがとうございます。

「快適な生活を送りたい」「節約したい」「長持ちさせたい」「安全にしたい」・・・問題を解決する手段は色々な可能性がありますよね。


7月は、私も期待したんですよ~笑・・・なかなか1万円切りは難しいです^^;

mercyさんは、もう1万円切り達成されていますからね、さすがオール電化&外断熱・・・うらやましぃです~。

家も今後、頑張ります、だんだんと家や家族の癖がわかってくれば、節約もできるかしら?
keiko
2009年09月17日 23:59
ノンさん、こんにちは!
久しぶりにブログを覗きに来たら、たくさんアップされてる(>_<)
しかも私が気になる内容がもりだくさんだし♪

実は建築中の我が家が、いわゆるガス住宅なんです。
エコウィル設置で、床暖房・乾燥機・浴室乾燥暖房・コンロ・そして給湯。
おまけにペレットストーブも設置します。
高気密高断熱住宅なので、月々の光熱費をいかに抑えるかが勝負ですね!

ちなみに私の地元では、ガス住宅の認知度がめちゃめちゃ低いんです。
というのも、市が運営してるという事があって、光熱費の試算をCM等で流す事ができないみたいなんです…
(公益企業だからとか何とかで…)
でもノンさんがおっしゃるように、メンテナンス費用なんかを入れると、結局はオール電化もガス住宅もトントンになると聞きました。

だから私のブログで少しでも認知度がアップすればなと思い、エコウィル設置を楽しみにしてるんですよ(^^)
2009年09月18日 05:06
keikoさんは、エコウィル採用なんですね!ペレットストーブは雰囲気があって良いですね~。冬が楽しくなりそう&光熱費の工夫のやりがいがありそうな組み合わせですね♪

電気・ガス・ストーブ・・・その中でまた、どんな機器を選ぶか・・・いろいろと熱源の手段はありますが、どれが得か?ランニングのさせ方だと思います。家の使い勝手と住人の生活が一致しているとき、ストレスなく光熱費の無駄がなくなります。

今月はついに1万円以内に収まりました。1年目は試運転?2年目の運用は、家を知って、さらに効率的になりそうです。
hitomi
2010年12月09日 23:33
ノンさんはじめまして!
とても参考になるブログで勉強させてもらっています。
突然ですが、ガス温水ルームヒーターについて教えていただけないでしょうか?
我が家は、現在石油ファンヒーターを使っているのですが、窓サッシの結露があまりにも酷いためガス温水ルームヒーターに変えようか悩んでいます。
そこでランニングコストを知りたいのですが、ノンさんのお宅の使用頻度(一日何時間使用しているか・節約のために小まめに切るのか、一日中つけっぱなしなのかなど)を教えていただけないでしょうか。
2010年12月10日 00:09
hitomiさま、はじめまして。
コメントをありがとうございます☆

ご質問の、使用の条件と状態については、
こちらに記事にしています。
当時、寝ないで温湿度を記録しましたので、
ぜひ見てくださいね、笑。
http://blogs.yahoo.co.jp/none_ta/21496001.html

それと、家の間取りや断熱(窓・壁・天井・床)と
その気密・換気により、かなり、光熱費は変わります。

hitomiさんは現在「窓サッシの結露」が
特に気になっているとのこと。

私も、以前の借家では結露に苦労しました。
窓が黒くカビたようになり
掃除がとても大変でした。

当時、借家では、リビングで
FF式のガスファンヒーターを使っていました。
(水蒸気などはすべて外に出す方式)
そして、寝室でオイルヒーターを使っていました。

借家において、すべて水蒸気を出さない暖房でした。
しかし、結露がでて窓がビショビショで、
カビ臭い窓掃除は本当に重労働でした。
暖房器具そのものよりも
窓サッシ自体の断熱性能が低いと、
温度差で結露したようです。

なので、石油ファンヒーターから、
温水ルームヒーターにせっかく換えられても、
結露はでると思います。

窓サッシで断熱をしない限りは、
どうしても結露が出てしまうのではないでしょうか。

現在の家は、窓サッシは二重ガラスで
アルミ樹脂複合の断熱サッシを使っています。
現在の家では、湿度が高い
脱衣室でさえ結露がでません。
サッシの断熱性能が高いからです。

暖房器具を変えるよりも、「インプラス」等の断熱の高い二重サッシにするなどの方法の方が良いのではないでしょうか?
2010年12月10日 00:16
hitomiさまへ、続きです。

もし、最低の投資で、快適な生活を
手に入れるために、
手間をかけても良いとお考えなら・・・

一度、地域の建築設計事務所に
暖房のリフォームとして
相談をされてみてはいかがでしょうか?

現在の家の状況、気密と断熱、
サッシの状態、暖房器具を
プロが把握したうえで、
どのようなリフォームが効果的か
アドバイスしてくださいます。

オープンシステムの事務所であれば、
暖房にしても、サッシにしても、
料金が明確で、安い価格で
工事できると思います。
(設計費用が別にかかりますので
費用などについては、各事務所で
よく説明を受けてください)

暖房計画は換気もとても大切です。
計画的な安全な換気のもとに効率的な暖房で、
快適な生活ができるように、
一番安くて良い方法を、ご検討されてくださいね。
2010年12月10日 01:47
すみません、連投します(^_^;)

ちなみに、ウチには小さな子どもがいるので、
快適性の追求で(^_^;)我慢しないで暖房します。
つけたらつけっぱなしで、暑ければ消します。
(他にガス乾燥機などガス器具も毎日使います)

朝、リビングの温水ルームヒータを1台稼働すると、
ほぼ家が丸ごと暖まる家になっています。

これは現在の「高気密高断熱の家」と
「温水ルームヒーター」の
「相性」が良いために、
「最大の効果を得ている」のであって、

すべての住宅に
温水ルームヒーターが最高だとはいえません。

家と、暮らし方と、
それにあった暖房器具を選ぶべきだと思います。

国家資格者の建築士は、
住宅のお医者さんですから、
住宅で困っていることについて
何でも相談にのってくれます。

私の知っている建築士さんは
皆、真面目で良い人でした。
(無資格者や営業マンじゃなくて
勉強して難関を通った一級建築士は
意識が高いと感じます)

暖房器具と家の相性・・・は
予算もあるし、皆さん悩まれることですから。
ウチの建築士さんは、
初期コストとランニングコストの
シミュレーションを表にしてくれました。

温水ルームヒーター導入にしても
工事が必要ですし、
結構な費用がかかります。

冬の快適性を追求する方法は、
いろいろありますから。
予算内で、比較検討されて、
一番、費用対効果が高いと
納得のいく選択をされてくださいね。
hitomi
2010年12月11日 00:27
こんばんはノンさん。
親切なアドバイスありがとうございました!
今、結露で悩んでいる我が家は、
築8年で、内断熱、断熱材はグラスファイバーで床、天井、壁に入っています。
窓は、アルミサッシのペアガラスです。(サッシ部分に酷く結露が出ます)
ここ1、2カ月ほど結露対策を考えていたのですが、なかなか良いアドバイスに恵まれず悩んでいたのです。
そこにノンさんのブログを発見し、思い切って質問させていただきました。
今回のアドバイスから窓の断熱性能の必要性を感じました。
暖房器具を変えても、現状のままでは結露しそうですね。
ありがとうございました。
2010年12月12日 07:23
hitomiさまへ

状況を詳しくありがとうございます。

アルミサッシは丈夫だという
メリットもありますが
結露しますよね~。

前、古新聞を使って掃除をしていました。
結露するサッシの部分に新聞を挟み込み、
結露を吸わせた新聞で窓を拭きます。
糸くずが散らからず、
結露の水と新聞のインクの効果(大豆油)で、
意外とキレイに拭き取れます。

新聞をとってない場合には
フリーペーパーの
ホットペッパー等でもいいようです。

こちらにも紹介されています。
http://shinri-gaku.com/house/post.html

築8年なら、まだまだこれから!
長い付き合いですものね。

家の特徴を有効利用されて
出来るだけ家事を「楽に」して、
快適な年末年始をお過ごしくださいね☆

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